こんにちは、ボイストレーナーのたいとです。
「ミドルの感覚やコツがかかれてないから、どうしようもない。」
「脱力を意識すると、息っぽくなっちゃうし、裏声になる。」
こんな感じの質問を最近読者さんによくいただくんですね。
ミックスボイスの習得って、先が見えないから暗闇の中を歩いている感じに近いですよね笑
僕も相当苦労しましたが、今ではボイストレーナーとして活動できるまでになっています。
そこで、今回はロジャー本を使ってミックスボイス(ミドルボイス )を習得する時のポイントを音声つきで解説していきます。
ぜひ、最後までみていってください。^^
【参考歌唱音声:Pretender】
※ミックスボイスでの歌唱例です。
1. ミドルに”移行する”考え方は捨てるべき
ロジャー先生が、「はい!ここからはミドルに移行して!」みたいな指示をCDの中で出すと思うんですね。
で、はっきり言って、アレは「クソ」だと思ってます。
もう一度言いますが、あの指示こそが「クソ」でして、ミックスボイスの発声をできなくしている人を量産しています。
というのも、ミックスボイスって、特定の音域で声を切り替えたり、移行する意識って「一切」ないんですよね。
何も意識しなくても、低音から高音まで自動で繋がる仕組みが喉にある状態が、ミックスボイスができているってことなんですね。
切り替えている時点で、繋がっていないのでミックスになりようがないんです。
対策はこの後話しますが、とにかく切り替えるとかミドルに「移行する」という考え方を今日で捨ててください。^^
これだけで、習得に近づくくらい大事なことです。
※ 移行するという考え方が性に合っている方へ
とはいえ、俺はどうしても移行したいんだ!という人もいるかもしれませんので、一応そういった方にもアドバイスを。。
彼はミドルに移行するのを「E4」からと指示していますが、仮に移行するという意識を持つにしても、これじゃ「遅すぎ」です。
E4はとっくに、ミドルの感覚になっている音域なので、遅くてもC4くらいでは、完全な地声からは離れていないといけないです。
移行する意識そのものがお勧めできないのですが、やるとしたら、C4くらいでは声を軽くする意識を持ってください。
2.正統派と邪道派のアプローチ
じゃあどうすればいいの?って話ですが、ロジャー本で貫くということであれば、
2つのアプローチがあると思ってます。
一つは、正統派なアプローチ。
小さい声で、弱くてもいいから低音から高音まで繋いでいくトレーニングのやり方ですね。
声も痛めにくいですし、これでいけるならこれでOKです。
(僕は無理でしたが。)
例えば「Nay」ならこんな感じ。
【参考音源:小さな声で「Nay」】
で、もう一つは、邪道派アプローチ。(実際邪道でもなんでもなくて正しい訓練法ですが、初めてやる方にはちょっと驚かれます。)
こちらは、しっかりと声量を出していって、力んでもいいから無理やりミドルの状態を作っていく方法です。
【参考音源:邪道派「Nay」】
もちろん、力むと張りあげるのは別です。張り上げて喉を痛めても責任取れません。
張り上げではなくて、
裏声にひっくり返らないように、「踏ん張る」という感覚が近いかなと思います。
結構、どの先生も「力まないで!脱力して!」とか言うんですけど、正直ミックスボイスの習得には、必要な力みがあります。
その力みまで抜いてしまったら、いつまでたってもミックスボイスを習得できないので気をつけてくださいね。
3.喉を自由にするのが一番
ここまで、ロジャー本で練習するのを前提に対策を書いてきましたが、
結局は、喉そのものの機能を一から地道に高めていくのが、ほとんどの人にとっては一番効率がいいです笑
ミックスボイスの練習!
ビブラートの練習!
声量の練習!
と分けてトレーニング法を考えるのではなくて、根本的に喉の自由度を高めて、結果的にミックスを始めとする全てのスキルを習得する。
こんな感覚でトレーニングできると最高ですね。
(ロジャーとYUBA本ばっかりやっていて、裏声出なくなった生徒さんとか多いので、ここは注意すべきポイントかなと思います。)
その上で、ミックスの練習とかビブラートの練習とか個別の練習をやれば、鬼に金棒です。それこそロジャー本とか仕上げの段階ではいい本だと思うので。
喉そのものを自由にして、ミックスボイスを習得したい方は、下の記事をみておいてくださいね^^
今回は以上となります。お疲れ様でした^^
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