スターバックスのマーケティング|強いブランドとは

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こんにちは。ボイストレーナーの金子太登です。

今回はスターバックスのマーケティングについてご紹介したいと思います。

今僕たちが街で目にする大企業の多くはテレビCMなどの広告に力をいれていますよね。

ところが、スターバックスはテレビCMをしません。

商品の値段も特別安いわけではありません。むしろ高い気がします(笑)

それでもスターバックスは「強いブランド」を守り抜いています。

それはなぜなのかをさっそくみていきましょう。

1スターバックスのマーケティング

スターバックスのマーケティングはとにかく「顧客目線」を重視しています。

お客様のことを意見を柔軟に受け入れ、お客様の目線でものごとを考える姿勢が

スターバックスをここまで成長させました。

 

1-1テレビCMをしないスターバックス

 

スターバックスはテレビCMをしません。

テレビCMよりも重要なマーケティングがあると考えているからです。

1.店舗でのスターバックス体験

店舗でのスターバックス体験はテレビCMよりも重要なマーケティングであると

スターバックスは考えています。

スターバックス体験とは、

美味しいコーヒーを楽しみながらくつろぐという体験です。

 

・ロゴの入ったおしゃれなカップで提供されるコーヒー

・顧客とバリスタの交流

・座り心地のよい椅子

・店内の色づかい

・店内に流れるおしゃれな音楽

 

この1つ1つすべてがスターバックス体験であり、

テレビCMよりも効果のあるマーケティングになるとスターバックスは考えています。

僕もスターバックス体験をした1人です。

バリスタのきれいなお姉さんがカップにマジックペンでThank you ☻と書いてくれたので

僕の事好きなんだなと本気で思いましたが、

他の人にも書いているのをみて夢から覚めました(笑)

それ以外にも座ったら一瞬で眠りに落ちてしまいそうなソファーが置かれていたり

リラックスできる音楽がかかっていたりと「コーヒーを飲む」という

目的だけを果たしにいくところではなく、心を豊かにする場所なのだと実感しました。

スターバックスに行くまでは、

なぜ高いお金を払ってコーヒーを飲みにいくのだろうと思っていました。

しかし、実際にスターバックス体験をしたことで

また行きたいなと思う常連さんの気持ちが分かった気がします。

 

2.顧客とのかかわり

顧客とのかかわりはテレビCMよりも優先して行われるべきマーケティングであると

スターバックスは考えています。

スターバックスはテイスティングサービスを行っている企業です。

販売を促進させるためだけではなく、スターバックスが提供する商品の良さを

顧客に知ってもらうためのテイスティングサービスを心がけることで

顧客との交流を深めていきました。

テレビCMでは直接伝えることのできないスターバックス体験を

直に顧客に体験してもらうことにより、売り上げを伸ばしていきました。

しかし、順調に売り上げを伸ばして成長しているスターバックスですが

過去にはテレビCMを行っていた時期もあります。

1998年の春、スターバックスは今に続く人気商品「フラペチーノ」を

大々的に宣伝しようとテレビCMを使いました。

しかし、なかなか効果を実感できずに、すぐに引き上げることになりました。

こういった失敗も教訓に変え、売り上げを伸ばしていく事のできる

スターバックスはすごいですね!

3.地域とのかかわり

スターバックスは地域とのかかわりを大事にします。

テレビCMなどの大きな広告を使わないスターバックスにとって

口コミはある種の広告となる、なくてはならないものでした。

地域の一員になることを目標にスターバックスは地域とのかかわりを

大事にします。

地域の一員になることで、会社の評判を高めるだけではなく、

 

①従業員の志気が上がり、通勤態度や接客態度が向上する

②定着率が高まる

③リーダーシップが身に付く

④株価が上昇し、投資家が集まる

 

などのビジネスの効果を得ることができます。

 

①従業員の志気が上がり、通勤態度や接客態度が向上する

スターバックスの店舗で働く従業員が積極的に地域活動に参加することで、

充実感を得ることができ、よりいっそう仕事に対しての熱意が高まります。

仕事に対しての熱意が高まれば、顧客に対しての態度や通勤態度も

向上するのでいいこと尽くめですね。

②定着率が高まる

地域活動への参加と離職率は相関関係があり、

地域活動に積極的に参加する従業員ほど、会社に長く在籍する傾向があります。

③リーダーシップが身に付く

地域活動に参加することで、リーダーシップが身に付きます。

スターバックスは、現在世界40ヵ国以上に1万1000を超える店舗を構えています。

そして1日5店舗ずつ店舗は拡大しているわけなので、店舗を管理するリーダーがどんどん

必要になります。

地域活動に参加することは地域の人々からの信頼を集めるだけでなく

これからのスターバックスを担う責任者を育成することにもなるのですね。

④株価が上昇し、投資家が集まる

社会責任に対する世間の評価が高い会社は投資家からは一流と判断されます。

当然投資家は評判の良い企業の株を購入したいと考えるので、

企業の世評が上がることはプラスに働きますよね。

 

また、スターバックスは出店することが最大の広告になると考え、

スターバックスが店舗の拡大を始めたころにお金をかけたのはロケーション

でした。

スターバックスのロケーショニング(立地を選ぶこと)戦略は「中心の中心に」

というものです。

人目につきやすい往来の多い場所から、店舗を構えるのに最適な場所を選ぶことです。

テレビCMやビルボードにお金をかける代わりに、

店舗を構えるのに最適だと判断した土地を買い、次々に店舗を拡大していきました。

さらに、スターバックスの店舗がある地域の他の飲食店は

スターバックスの恩恵を受けることになります。

なぜなら、スターバックスは人々が気軽に立ち寄れる場所の1つとして存在するので

その地域に人が集まるようになるからです。

 

1-2スターバックスのマーケティングは「真実」を語る

 

スターバックスのマーケティングは「真実」を語るものです。

私達の周りには多くのマーケティングメッセージがあふれていますが

ウソっぽいものやインチキくさいものは、消費者は敏感に反応します。

本当に信頼できるマーケティングであるためにスターバックスは

「暗黙の6つのルール」に従うことを決めています。

 

[スターバックスのマーケティング暗黙のルール]

①誠実で信頼できる

②気分を喚起する

③他社については一切ふれない

④従業員のコミットメントを高める

⑤約束したことは必ず守る

⑥消費者のインテリジェンスを尊重する

 

 

①誠実で信頼できる

マーケティングメッセージは誠実で信頼できるものでなければなりません。

スターバックスが派手なプロモーションを行う代わりに誠実さを表すことに取り組んだ

マーケティングの一例をご紹介します。

 

[スターバックスの誠実で信頼できるマーケティング]

スターバックスは2006年の春、

ニューヨーク・タイムズ紙と組んであるプロモーションを行いました。

それは、スターバックスの店舗で新聞を購入し、

新聞に挟まれたスターバックスのチラシのクロスワードパズルを

お客様が完成させて応募するというものでした。

スターバックスでは、コーヒーを飲みながらクロスワードパズルを解くことを

楽しみにしている顧客が多いというところに目をつけたのです。

結果、スターバックスと顧客の交流はさらに深まり、

このプロモーションは誠実さを表すことに成功しました。

 

②気分を喚起する

スターバックスは気分を喚起することにも着目し、

様々な取り組みを行ってきました。

その中で、気分を喚起する一案として「私に言わせれば…」という

キャンペーンを行い、店内での会話を盛り上げたことがあります。

このキャンペーンでは

 

・ミュージシャン

・音楽プロデューサー

・フィギュアスケート選手

・作家

 

など多数の著名人のカップに印字をしました。

このキャンペーンは成功し、スターバックスは意見を

交わし合う際に最適な場所であるというイメージを

顧客に与えることができました。

③他社については一切触れない

スターバックスはどのようなマーケティングであっても

競合他社を引き合いにだすことは絶対にしません。

例えば僕たちが大好きなフラペチーノの宣伝においても

他社の似たような商品と比較するような広告はだしません。

このようにして、スターバックスは注目してもらいたいところ、すなわち自社に

注目を集めるようにしています。

④従業員のコミットメントを高める

スターバックスは従業員のコミットメントを高めることに

力を入れています。

従業員を尊重し、従業員と結びつくプランを提案します。

マーケティングメッセージを伝える重要な役割を担っているのは

従業員なので、その従業員が「自分には関係ない」と思ってしまうような

プランをスターバックスは提案しないということですね。

⑤約束したことは必ず守る

誠実なマーケティングは、約束を守ることと深く結びついています。

約束したことを守らないことは、顧客に対して失礼で、

とてもがっかりさせてしまいます。

スターバックスの約束を守ることのほんの一例として

掲示する写真についてのこだわりについて少しお話していきたいと思います。

 

[スターバックスの掲載する写真についてのこだわり]

スターバックスは店内に飾るドリンクの写真においても「真実」すなわち

ありのままで伝えようと努力をしています。

例えば、マーブルモカマキアートでは、

泡状のミルクにかかったチョコレートの模様でさえ

少し乱れています。

バリスタが作ってすぐのコーヒーのようなドリンクを写真として

店内に飾ることで顧客に信頼感を与えています。

確かに他の店に行くとびっくりするくらいきれいなスープの色で

色とりどりの野菜・おいしそうなチャーシューが乗ったラーメン

を写真で目にしますが、

実際は・・・(笑)ということがありました。

 

スターバックスは顧客に「注文をさせてしまえばそれでいい」とは

考えません。

スターバックスのマーケティングは顧客に新しいものを体験したいと思わせ、

良い気分になってもらうための手段であり、店での体験、商品そのものが

大切なのです。

だからこそ写真一つをとっても誤魔化す事は許されないのです。

 

⑥消費者のインテリジェンスを尊重する

スターバックスは消費者のインテリジェンスを尊重します。

スターバックスは顧客のことを「興味をもたせるべき、興味深い存在」

と捉えています。

例えば、消費者のインテリジェンスを尊重する意味で、

トールがMサイズで、グランデがLサイズというような表記はしていません。

注文をするときにこのようなスターバックスならではの言葉を用いることで

顧客もスターバックスの一員になったような気分にさせることが

狙いとされています。

僕も一年に1.2回(少なすぎ!)ほどスターバックスに立ち寄りますが、

スターバックスは「S M L」ではないんだった…ここはマクドナルドではない、

スターバックスだと言い聞かせながらドヤ顔で「トールで」とオーダーしています。

挙動不審な態度できっと分からないことはバレていますがね(笑)

もちろんこんな馬鹿な真似はしなくても、やさしいバリスタの方がカップを並べて

それぞれのサイズがどれくらいの大きさが丁寧に説明してくれますので

初めてスターバックスに行くよ!という方でも安心してくださいね。

 

 

 

1-3スターバックスが低価格戦略から得た教訓

スターバックスが低価格戦略から得た教訓をご紹介します。

スターバックスは1990年、「お客様感謝デー」と称して

ドリンクとコーヒーを除くすべての商品を20%オフにしました。

実際にその日は記録的な売上を達成しました。

しかし、同時に数々のトラブルにも見舞われることになってしまいました。

まず、「スターバックスは値下げをすることがある」という認識が生まれました。

さらに、ストアマネージャーの中には

顧客のためを思いお客様感謝デーまで商品を取り置きする者

までいたので、お客様感謝デー以前の数週間は売上が減ってしまいました。

また、お客様感謝デー当日の供給網は大混乱に陥ってしまいました。

結果として、店舗の在庫品を置くスペースが足りず、お客様感謝デーの翌日分までの

在庫をストックする事ができず、売上を逃してしまいました。

スターバックスは売上の面で損失を被るだけでなく、

完璧な一杯のコーヒーを最高の状態で

お客様に提供することに気を配れなくなってしまうという

最大の損失に至ってしまいました。

この失敗を教訓とし、スターバックスはセールをやめ、

価格にあった素晴らしいコーヒーを提供することに集中しました。

 

 

2.スターバックスから学ぶ強いブランドの構築

スターバックスは、ブランディングそのものに力をいれていたわけではなく

ビジネスに真正面から取り組むことで結果的に強いブランドを構築することが

できました。

 

2-1スターバックス体験とブランドの構築

 スターバックス体験がブランドを構築します。

スターバックス体験を顧客に提供するために

スターバックスは大きく

 

・コーヒー

・店舗づくり

 

の2つに注目しました。

[コーヒー]

最高のコーヒーをいれ、顧客に提供するためには

バリスタは扱うコーヒーについて熟知していないといけないと

スターバックスは考えます。

具体的には

 

・ロースティング作業

・品種

・ブレンド

・単一産地のコーヒーの味の違い

・バーカウンターの中でつくったドリンクの誕生秘話

 

などです。

これらについてスターバックスの従業員はすらすら話すことができます。

これらについてバリスタが顧客と話すことも大事なスターバックス体験に

なりますよね。

[店舗づくり]

以前のスターバックスの看板は旅行のポスターのようなデザイン

で、顧客の心のなかにある冒険心をくずぐり、

コーヒーの産地の説明に役立っていたといいます。

店舗は清潔で、整理された状態をととのえ、商品を中心に据え

落ち着いた温かい雰囲気にしました。

 

このようにすべてはスターバックス体験を顧客に楽しんでもらうための

ことであり、結果的にその努力がブランドに繋がっていったということです。

ブランディングを先に考えるのではなく、

顧客のことを考え、何を必要としているかという当たり前のことを

中心に据え、事業に取り組んでいくことが大事なのだということを

今回の記事を書いていて僕も再認識しました。

 

2-2「どこにでもあるもの」を「他にはないもの」に変えよう

 

「どこにでもあるもの」を「他にはないもの」に変えましょう。

スターバックスが現れる前で、コーヒーはカフェインを摂取するためだけの

茶色い液体としか思われていませんでした。

しかし、スターバックスは凝縮された複雑な風味を楽しむものであり、

目を覚ますためにカフェインを摂取するためだけの液体ではないと考えました。

そこでスターバックスはコーヒー豆の品質、深煎り、

心に残るコーヒーを楽しんで味わってもらう

スターバックス体験にとことんこだわり

他にはないコーヒーをつくりだしました。

「新しいもの」はやがて古くなり、

価格の安いものはやがて競合他社に抜かれる恐れが

ありますが、「他にはないもの」はその企業固有のものとなり、

顧客を惹きつけて離しません。

その当時の他の企業のように

コーヒーは目を覚ますためのものであるから

コーヒー豆はなるべく安いものを使用し

価格をなるべく下げようという考えで

事業に取り組んでいたら、今のスターバックスの成功はありません。

 

 

3.スターバックスのアイディアをとりいれてみよう

スターバックスのアイディアを実際にとりいれてみましょう。

ここまでご紹介してきたスターバックスの考え方のすべてを

とりいれることは出来なくても、今のビジネスに生かすことができる

部分もあると思います。

さっそくみていきましょう。

 

3-1スターバックスのマーケティング・ブランディングをとりいれよう

 

スターバックスのマーケティング・ブランディングをとりいれてみましょう。

ここでは「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか」

という本からブランド構築の4つの手順についてご紹介したいと思います。

 

[スターバックスから学ぶブランド構築の手順]

STEP1 ビジネスでどのように世界(実際には業界の一部)を変えるかを決める

STEP2 現在のマーケティングプログラムを見直し、改善の必要のあるもの

    削除したほうがいいものを判断し、「STEP1」の宣言に沿うようにする

STEP3プロジェクトの手順、期日、担当者を決める

STEP4最終的な決定力のある人から承認をもらえるよう、

    社内で影響力のある人の協力を仰ぎ、マーケティングプログラムに

    支持を集めるようにする

 

 

4まとめ

今回はスターバックスのマーケティング・ブランド構築について

お話をしてきました。

スターバックスのマーケティングを参考にすると

顧客を幸せにすることが、強いブランド構築に繋がっているということが

よく分かりますね。

僕もこのブログを読んで下さっている方のために何か役に立てることが

あるかを常に考えなければいけないと考えさせられました。

今回の記事でも、少しでも参考になる部分があれば幸いです。

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

 

 

 

 

 



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