こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。
今回のレポートでは、喉の自動化をするための3つのステップ「SBM」がどんな考え方なのか。
深掘りしていきたいと思います。
ぜひ、SBM Regularなんかを参照しながら、学んでいただけると分かりやすいかと思います。
STEP① 発声パーツを分離する (Separate)
喉を自動化するために、まずやるべきことは、発声に関わるパーツを1つ1つ独立して動かせるようにしていくことです。
なぜなら、多くの方は、例えばAというパーツを動かそうと思ったら、動かしたくないBというパーツも一緒に動いてしまう
といった”声の混合状態”にあるからです。
これが酷くなると、僕のように、裏声が取り出せなくなるということも「普通に」起こりえます。
むしろ、ボイトレを真剣にやっている人ほど、この混合状態に陥りやすいので、ぜひ注意してくださいね。
混合のイメージ
また、例えが下手で申し訳ないのですが、声が混合している状態とは、
下記のようなイメージです。
例えば、、
ウインクをできる人は、片方の目だけ目を瞑ることができますが、
できない人は両方の目を瞑ってしまいそうになりますよね。
例えが、意味不明だと思いますが、なんとなくご理解いただけたでしょうか。笑
左目だけを瞑ろうと思ったら、左目だけを瞑る。
右目だけを瞑ろうと思ったら、右目だけを瞑る。
このように、思ったパーツだけを動かす。これが非常に大事です。
右目だけを瞑ろうと思ったのに、左目を瞑ってしまう。もしくは、両目を瞑ってしまう。
これではいけないのですね。
こんなイメージで、何も考えなくても、喉や身体で行えるようになることで、声そのものが自動化される第一歩となります。
また、もちろん、昔の僕もそうなのですが、この分離のステップをすっ飛ばしていきなりミックスボイスや高音の練習に走ってしまう方が
非常に多いです。
そして、巷に溢れる方法論も、ここの重要性にはあまり触れていないか、地声と裏声だけの分離に終始してしまっているケースが多いです。
大事なのは、喉や身体の一部だけでなく、考えられるパーツを全て分離していくことなのです。
唇、声帯、仮声帯、喉頭蓋、呼吸、舌、喉頭懸垂機構(喉を吊っている筋肉)、、
難しい名前が出てきましたが、一切気にすることはありません。
とにかくこんなパーツが人間には備わっていて、
それを1つ1つ独立して動かせればいいのだとご理解いただければ、ここでは何も問題ありません。
STEP② 強化する (Build up)
STEP①で丁寧に分離したパーツを、実践で扱えるように強化していきます。
具体的には、地声と裏声の筋肉群の強化や、喉を吊っている筋肉の強化などですね。
そうやって、事前に分離をしておいたからこそ、1つ1つのパーツによりダイレクトに負荷をかけることができ、
トレーニングの効率が上がっていきます。
分離をしないで、このステップをやってしまうと、
例えば、
「地声の筋肉だけにアプローチをしたい!鍛えたい!」
と思ったとしても、「無意識のうちに」裏声の筋肉も同時に動かしてしまうことがあるということです。
これは、全ての筋肉や組織でいえることなので、分離をしっかりと行なった上で、
強化に入るのがコツです。
STEP③ 最終調整する(Mixed Voice)
ミックスボイスとなっていますが、これは分かりやすくするためで、
基本的には、喉を自動化させるための最終調整をやるんだなと考えていただければOKです^^
ここで、初めて個別の練習、すなわち”戦術”が役に立つ段階です。
例えば、ビブラートを習得するには、声を揺らして救急車の真似をしてみよう
みたいないわゆるコツですね。
分離や強化である程度喉が自由になっている人がこのようなコツをかますと、”劇的に”技術の習得が早まることがほとんどです。
Youtubeで動画を出されているボイストレーナーさんは、皆さんに分かりやすく一発で効果があるような
お薬をUPされているんですね。
それは本当に素晴らしいことで、僕も尊敬しているのです。
ただし、これ「だけ」をやっても、なかなか上手くいかない人が出てくるのもまたそれはそれで事実仕方ないことなのですね。
そもそも一本の動画で、全てを伝えきるなんて無理なので、僕が動画を撮影したって、薬を紹介するしかないのですww
みんなそうするしかないw
だからこそ、こうやってメール講座などで1つ1つ徐々に理解していただける機会を設けたかったのです。
ぜひ、薬だけでなく、根本から喉を自由にしていく喉の自動化「SBM」を覚えておいてくださいね。
まとめ
SBM この3ステップをなんとな〜くでもいいのでご理解いただけましたでしょうか。
難しいようで、全くもって単純ですので、ぜひこの考え方を覚えておいてください。
最後までご覧いただいてありがとうございました^^