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あらゆるスキルを習得できる”土台”を完成させる方法

こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。

 

今回は、

ミックスボイスを初めとする様々な高等テクニックを習得できるようになるための

“土台”を完成させる方法を解説します。

 

地声と裏声を分離する方法 で分けた

地声と裏声を徹底的に鍛えていく段階ですね。

 

ここがガチッと固まると、あらゆるスキルを一気に習得しやすい状態を作れるので、

頑張ってトレーニングしていきましょう。

 

喉は宙吊りにされている

結論からお話しすると、

発声の土台を揺るぎないものにするために必要なことは、

 

喉を宙吊りにしている筋肉を鍛えることです。

 

ちょっと驚くかもしれませんが、

喉はいくつかの筋肉によって吊り下げられているんですね。

 

だからこそ、喉はあらゆる方向に動かすことができるわけです。

 

具体的には、下記の4つの方向に動かせます。

 

• 前上 (下顎方向)

• 前下(胸方向)

• 後ろ上 (後頭部方向)

• 後ろ下 (うなじ方向)

(※詳しくは後述します)

 

喉を動かせる方向が増えれば増えるほど、ミックスボイスを習得しやすくなりますし、

それ以外のスキルも一気に習得できる土台ができます。

 

僕自身、そのことを知ってから、

喉を4方向に動かすための訓練に取り組んできましたが、

このステップで一気に声が出しやすくなった感覚がありますし、

生徒さんもここが固まると、グッとミックスボイスの習得に近づいてます。

 

そこで今回は、

”喉を4つの方向に動かす訓練方法”を解説していくので、実践してみてください。

 

発声の土台を構築するトレーニング

 

前上

 

 

 

「い」という母音が、もっとも喉が上がりやすいと

されているので、

喉を前上に動かすには、口を横に「い」と開いて発声するのがおすすめです。

 

【参考音源:前上 (地声)】

 

【参考音源:前上(裏声)】

 

喉は、「い」「え」「あ」「お」「う」の順番に下がりやすくなっていく性質がある

ので、喉を上げるのが目的なら、わざわざ他の母音を使うのは非効率です。

 

だからこそ、「い」と声を出しているつもりが

「え」や「あ」などと、

気づいたら、他の母音に変わっている‥なんてことにならないように、

口の形はしっかり「い」で固定することに注意してみてください。

 

前下

前下は、母音「お」でトレーニングするのが一般的です。

これも、前上と同じ理屈で、

「お」という母音が、喉が下がりやすい母音だからです。

 

【参考音源:前下(地声)】

 

【参考音源:前下(裏声)】

 

 

こんなふうにして、母音の特性を活かして

一つ一つのパーツを鍛えていくようにしましょう。

 

後ろ上

後ろ上は、後頭部をめがけて「あ」と発声していきます。

 

【参考音源:後ろ上(地声)】

 

【参考音源:後ろ上(裏声)】

 

後ろ下

 

後ろ下は「お」ですね。

 

前下が胸にめがけて声を当てにいくのに対して、

後ろ下は”うなじ”をめがけて声を当てにいきます。

 

【参考音源:後ろ下(地声)】

 

【参考音源:後ろ下(裏声)】

 

ほとんどの人にとって、これが一番難しいんですよね。

 

僕の生徒さんを見ていても、最初からできる人は

約100人いて2人ほどです。

 

 

もちろん、僕も最初は喉を後ろ下に引く

なんて感覚は1mmもなかったので、

本当に苦労しました。

 

 

ただ、何度も何度もコツコツ根気強く、後ろ下を鍛えるようにしたら

ある日、「あれ、うなじが引っ張られている気がする。。」

と、急に、喉を後ろ下に引っ張る感覚が分かったんですよ。

 

そこからは、高音の安定感もグッと増しましたし、

長い間苦手だった地声感のある高音も出せるようになっていきました。

 

後ろ下を使えると、地声感のある高音も

出しやすくなるので、

たっぷり練習しておきましょう。

 

注意点:トレーニングと割り切る

ここまで、4つの方向に喉を動かす方法をお話ししてきましたが、

もちろんこんな変な声で歌うわけではないので、安心してください。笑

 

今回解説したのは、あくまでもスキルを習得できる土台作りに特化したトレーニング法です。

トレーニングと割り切って練習してください。

 

普段から喉を4方向に動かす練習をしていれば、

ふだん歌うときは、何も意識していなくてもこれらの筋肉を自然に使えるようになります。

 

とことん練習して、揺るぎない発声の土台を構築してもらえたら嬉しいです。

それでは、ありがとうございました。