こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。
今回は、花村想太さんの声・歌い方をボイストレーナーの視点で徹底解説していきます。
花村さんのように美しい声で歌えるようになるポイントをギュッと凝縮したので、ぜひ最後までご覧くださいね。
1.音を3Dで捉えよう
花村想太さんは、音を立体的にとっています。
具体的には、一つの音を2つでとっていることが多いです。
これだけだと意味が分からないと思うので、実際に普通に音をとった例と、
音を2つでとった例を比べていきましょう。
まずは、花村想太さんのように音を2つでとった例をみていきましょう。
【参考音源:音を2つでとった例】
※分かりやすいように極端に実演しています。ご了承ください。
【参考音源:音を1つでとった例】
音を2つでとっている方が躍動感のある立体的な歌い方になっていると思います。
他の歌手でいえば、AAAの西島隆弘(Nissy)さんのような歌い方にかなり近いですね。
Nissyさんも音を2つで捉えるようなテクニカルな歌い方をよくしています。
で、「どうすりゃ音を2つでとれるの?」ということですが、
もちろん、次の章で詳しく解説していきますのでご覧下さいね。
音を2つでとる方法
音を2つで捉える方法は、下の2つのパターンを覚えてもらえればOKです。
【パターン① :上から下】
上から下に音程をずらしていきます。
【参考音源:上から下】
【パターン②:下から上】
下から上に音程をずらしていきます。
【参考音源:下から上に音程をずらしていきます】
最初はゆっくりでいいので音をしっかりと2つでとることに慣れていきましょう。
実際の曲で音を二つでとってみよう
ゆっくり音を2つでとれるようになったら、次は歌で活かしてみましょう。
(分かりやすい題材曲がAAAさんだったので、そこはご了承くださいw)
基本的な2つのパターンを覚えたら、さっそく実際の曲で使い込んで、馴染ませましょう!
【解説音源:実際の曲で音を2つで捉える】
これを待ってたでしょ?
「て」「た」「で」「しょ」はそれぞれ
「て・え」
「た・あ」
「で・え」
「しょ・お」
と音を2つでとります。
ちなみに、この「て」「た」「で」「しょ」は全て、パターン②の「下→上」です。
上から下に音をずらすようにして音を2つでとりましょう。
最初はゆっくりでいいので、確実に音を2つで立体的に捉えられるようになりましょう。
最初は「ちょっとくどいかな〜わざとらしいかな〜」くらいで全く問題ないので、がっつりと全ての音を2つでとる練習をしてください。
このように、洋楽系のアーティストが使う音を2つで捉えるテクニックを習得すると、花村さんのようにスタイリッシュに立体感のある歌い方ができるようになりますので、練習してみてください^^
パワフルで美しい高音
花村さんは低音から高音まで歌いこなす広い音域を持っています。
というよりも、ダンス&ボーカルグループのボーカルでここまで広い音域を使いこなすアーティストは本当にトップレベルだと感じます。
ですから、花村さんのように歌うには、パワフルで美しい高音を習得する必要があります。
「でも、自分は声が低いから高い声なんて出ないや、、」と思うかもしれません。
でも全く心配する必要はないです。楽な高音は誰でも習得することができます。
低音から高音まで繋がった声を作ろう
高い声を余裕で発声できるようになるには、低音の地声から高音の裏声まで声が繋がった状態を作る必要があります。
この地声から裏声までひっくり返ることなく繋がる技術を”ミックスボイス”と呼びます。
ミックスボイスを習得すれば、地声から裏声が一本に繋がるので、どこかで声を裏返したり、叫んだりすることをしなくても、楽に高音を発声できるようになります。
【参考音源:ミックスボイス】
※音量注意
これだけ聴くとおかしいですが、歌で使えば全く違和感ないと思います。
【参考音源:歌唱音声】
このように、低音から高音まで声が一本に繋がった状態をミックスボイスと呼んだりしますが、このミックスボイスをしっかりと習得することで、
花村さんの歌唱スタイルに限りなく近くなります。
というよりも、花村想太さんがミックスボイスの状態で歌っているので、ミックスボイスを習得する以外に楽に高音を発声する道はないです笑
ミックスボイスの練習法を語りだしたらキリがないのですが、なるべく万能なトレーニングを紹介しておきますね。
小声で地声
小さな声で地声を出していきます。ミックスボイスの習得には最適なトレーニングなのでぜひ試してみてください。
手順① 小声で地声を出す
小声で地声を出していきましょう。
もちろん、普段話しているくらいの音程でOKです。
【参考音源:小声で地声】
手順② 音程を上げていく
小さな声で地声を出せたら、出しにくいなと思う音程まで声を高くしていきましょう。
おすすめは、E4(真ん中のミ)くらいまで声を高くしていくことです。
音源を真似してやってみてください。
もちろん、いますぐできなくても大丈夫です。プロでも難しい技術ですからね。
じっくりと質の高いミックスボイスを習得していきましょう!
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