こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。
「地声とミックスボイスの切り替えが目立ちます…」
「ミックスを使える人は、全部ミックスで歌っているんですか?それとも切り替えているのですか?」
といった、地声・ミックス切り替え論についてのご質問をたくさんいただきます。
確かに、今までとは違う感覚で出せるようになった声が、地声と繋がらなかったら
とんでもなく不安になりますよね笑
果たして、この声の出し方はあっているのだろうか…と。
そこで、今回は
地声とミックスボイスの切り替えが不安定になる理由と、
その解決方法を音声付きで徹底解説していきます。
では、いってみましょう!
地声とミックスの切り替えが不安定になる理由
① E4~G4 (mid2E〜mid2G)
② A4~C5 (hiA ~hiC)
※表記が分からなくても大丈夫です。
これらの音域は、それぞれ声が極端に不安定になるポイントと言われているんですよね。
つまり、声がひっくり返ったり、張り上げてしまったりと、
トラブルが多発する嫌な音域が複数あるわけです。
これらの嫌な音域のことをそれぞれブリッジ(橋)といいますが、おそらくあなたは1つ目のブリッジ(E4〜G4)を
きちんと克服できていないのです。
だから中音域で声が不安定になってしまうのですね。
かくいう僕自身も、地声とミックスらしき声の切り替えに悩んだことがあって、
わりと低めの音域で声がスッカスカに抜けて、フラフラしてしまっていたのですが、
結局、この1つ目のブリッジ(橋)をスムーズに渡ることができていなかったのです。
ということで、
この1つ目のブリッジ(橋)をしっかりと渡れるようにするエクササイズを組んであげれば、
声が不安定になることはなくなっていきますし、
そもそも、ミックスと地声を切り替えるという感覚そのものがなくなっていきますよ。
本当の意味でミックスボイスで歌えている人で、”どこかで声を切り替える”という感覚がある人は
僕の周りにはいません。
ですから、声を切り替えなくても自然と高音を発声できるレベルまで、あなたの声を徹底的に高めていきましょう。
NGA (ンガ)
声が不安定になる音域で、平べったい変な声で「ンガ」と声を出してみましょう。
音源の真似をしてみてください。
【参考音源:NGA】
Nay (ネイ)
平べったい変な声で「ネイ」と声を出してみましょう。
これも同じように音源の真似をしてみてくださいね。
声が不安定になる音域を狙ってやってみてください。
【参考音源:Nay】
ポイントは、どちらも適度に力むことです。
「え?力んでいいの?」と思うかもしれないのですが、結局のところ、
ミックスボイスは裏声ではない声なので、裏声にひっくり返らないように最低限は踏ん張ってあげる必要があります。
「リラックスしよう…リラックスしよう…」と考えるあまり、ただの裏声になってしまう方が多いので、
特に最初は裏声にひっくり返らない程度に意識して踏ん張って声を出してくださいね。
そこから少しずつ力を抜いていけばいいのです。
最初から完璧を目指さずに、少しずつ綺麗なミックスボイスに仕上げていきましょう。
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