こんにちは、ボイストレーナーの金子です。
今回は、ミックスボイスの習得期間についてお話しします。
今回この記事を書こうと思ったのは、
「ミックスはどれくらいの期間で習得できますか?」
と、たくさんの読者さんから質問をもらっていたことがキッカケです。
ミックスの練習をしていると、あまりの難しさに「あと、どれくらいで習得できるん
だ。。」と絶望している人も多いんじゃないかな、と思うんですよね。
僕に関しては、間違った練習方法をやり続けていたせいで、
「一生習得できないんじゃないか?」とすら思ってましたからね。笑
今回は、そんな地獄を見た現役ボイストレーナーの金子が、今まで4000人以上のレッスン生を指
導してきた知見から、ミックスボイスの習得にはどれくらいの期間がかかるのかをお話ししていきた
いと思います。
嘘偽りなく事実ベースで話すので、ミックス習得を目指している人には参考になると思います。
ぜひ最後までゆっくりしていってください。
ミックスボイスの習得期間
結論、ミックスボイスの習得期間は人それぞれです。
これは適当に言っているわけじゃなくて、本当にそのままの意味です。笑
実際に僕の生徒さんたちを見ていても、発声するだけなら2、3ヶ月で出来てしまう
人もいるし、数年かかる人もいます。
平均的には、そこそこ歌に使えるミックスに成長するまでには2〜3年はかかる人が多いのかな
という印象です。
なぜこんなモヤッとした回答しかできないのか?というと、
元々の喉の状態によってかなり期間が変わってくるからなんですよね。
女性寄りの声帯を持っていたり、元々ミックスボイスに必要な喉の筋肉が
鍛えられている人たちはかなり習得までのスピードが早いです。
逆に僕みたいに声が低めだったり、ミックス発声に必要な喉の筋肉がないところからの
スタートだとかなり時間がかかることもあります。
あるいは練習方法によっても、習得までの期間は大きく変わってきます。
僕みたいに練習方法を間違えると5年かけようが10年かけようが習得できないのがミックスなの
で、練習方法はめちゃくちゃ大事ですね。
金子がミックスを習得した期間
「先生はミックス習得にどのくらいの期間かかりましたか?」
この質問は、公式ラインでもレッスンでも3000万回くらいされるあるある質問です。笑
で、これに関して答えると、個人的に満足できるようなレベルになるまでは
だいたい6〜7年くらいじゃないかなと思います。
「え?!長くない?!」と思ったかもですが、
これは僕のセンスが壊滅的にないことと、1mmも成長しない
間違った練習を4年間も続けていたのが大きいですね。笑
カラオケでひたすら歌い込んで、逆に喉締めになったり、
ひたすら感覚的な練習をやり続けたり。
特に、最初に通った大手のスクールで
感覚的な指導を受けていた時期があったんですが、これは
ほんっっっっっっとうに先生の言っていることが1mmもわかりませんでした。w
「高音は鼻に響かせなさい」
「背中から頭に向かって声を回すイメージで」
「眉間からビームを出す感じで」
先生が丁寧に教えてくれるも、全く感覚が理解できず、あえなく撃沈。
もちろん、それからもいろんなスクールに通ったんですけどね。。
声楽に特化した教室、ハリウッド系のメソッドに強い教室、洋楽に強い教室、
色々通ったんですが、どこもダメでした。
流石に、そこまでしてダメだとかなり落ち込みましたね。
特に何もしなくても元から歌が上手い知り合いと、どんなにボイトレに通っても
歌が上手くならない自分を比較してしまって本当に辛かったです。
いっそのこと、歌を諦められたらどんなに楽かな、、なんて考えるほどでした。
ただ、そんなふうに絶望してたときに、
奇跡的に素晴らしい先生と出会うことができたんですよ。
彼は、発声の土台を固めることを強く提唱していて、
「お前には、ミックスに必要な発声の土台ができていない。
ミックスに必要な”喉の筋肉”をつけることを最優先にしろ!
ミックスの練習は一旦やめろ!」
と、初回のレッスンで叫ばれたのが懐かしいです。笑
その時は、雷に打たれたかってくらい衝撃でしたね。
それまでの僕は、ずっと地声と裏声を繋いでいくような
ミックスボイスの練習をやってましたから。
ひたすら、小声で地声と裏声を繋いでみたり、
「ネイネイ!」とスケール練習ばかりやってみたり。
裏声にエッジボイスを加えて、断末魔みたいなおぞましい奇声が出来上がったり。
すがるような気持ちでミックスのコツを追い求めてました。
でもそれは間違いだったんですよね。
ミックスに必要な、発声の土台を固めることの方が優先順位がずっと上だったんです。
僕の場合、ミックスに必要な喉の筋肉が足りていなかったからです。
でも、その状態でミックスのコツを掴む練習をやっていた。。
これじゃまるで、身体全身が贅肉まみれの状態でイチローのバッティングフォームだけを
真似ていたようなものです。
バッティング云々の前に、足腰の筋肉鍛えろよって話ですよね。笑
そりゃ上手くなるはずがなかったんです。汗
話がそれましたが、先生に発声の土台つくりの重要性を教えてもらってからは、
無我夢中でガッツリ喉の筋肉を鍛えていって
無事ミックスボイスを習得したんです。
いや〜〜この時はほんっっっっとうに嬉しかったですね。笑
今まで出せない高音が出せるようになってきた時期で、歌うことが楽しくて
しかたなかったです。
大学までの通学の道、駅のホーム、風呂場、バイト中、
いつでもどこでもずっと鼻歌歌ってました。
側から見たらヤバいやつだったと思います。笑
でもそれぐらい嬉しかったんですよね。
今となっては、それも先生がきちんと正しいボイトレ理論を教えてくださったのが
大きいので、本当に感謝しています。
もし正しい練習法に出会えてなかったら、いまだにカラオケに行っても
歌える曲は一曲もなかったと思うし、未だにずっと先の見えないミックス練習の沼にはまった
ままだったと思います。
そう思うと、ゾッとしますね。
きちんと言われた通り、ミックス発声に必要な発声の土台を固めてきて良かったと
思いました。
話がそれましたが、こんなふうに僕は遠回りをしてしまったので、ミックス習得がめちゃくちゃ遅れ
てしまったんですね。
だからこそ、これを読んでくれている方にはそんな辛い思いはしてほしくないので、
しっかりとミックスに必要な発声の土台を固めていってほしいと思います。
詳しいトレーニング方法なんかは、全部発声改善ルートにまとめているので良かったら見てみてくださいね。
それでは、ありがとうございました。
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