こんにちは、ボイストレーナーの金子です。
今回は、アンザッツ5の練習法を解説します。
アンザッツ5の練習法
やり方は、シンプルです。
母音「イ」でペラペラした薄っぺらい変な裏声を出します。
声を当てる方向は、完全に”鼻 ”ですね。
逆に、うなじだったり後頭部だっり、
声を後ろに引いてしまわないように注意してください。
【参考音源:アンザッツ5】
こんなペラペラした裏声を出してあげると、
高い声を出すために必要な、輪状甲状筋
声帯を閉鎖させる披裂筋群
喉を引き上げる”甲状舌骨筋”なんかが一気に鍛えられて、
声量の強化を中心に、絶大な効果があります。
アンザッツの中でもかなり重要なトレーニングなので、力を入れてガッツリ取り組みましょう。
注意点:アンザッツ5は”裏声体感”で
あとこれが一番重要なんですが、アンザッツ5は裏声体感で発声してください。
というのも、アンザッツ5で鍛える地声の筋肉群は、いわゆる地声っぽさを担当する
内筋(ないきん)ではなくて、(もちろん多少は鍛えられるが)
側筋や間筋といった、裏声の息漏れを減らしたり、声量を上げるような
役割を果たす筋肉だからです。
もしこれが地声体感で発声してしまうと、内筋が介入してきてしまうので、
アンザッツ5で鍛える目的の筋肉、側筋や間筋を鍛えられません。
実際、初めてきてくれる生徒さんも、
みんな重たいミックスボイスっぽい声を出してしまっていて、
「3年間かけた時間が全て無駄でした」と
嘆く人も多いです。
やっぱり
アンザッツ5ってそれっぽい声色を再現するのはめちゃくちゃ簡単なので、
本人はなんとなくできているつもりになっちゃうんですよね。
もちろん、僕もそうでした。
「とりあえず、キンキンした変な声出しときゃいいのね」的な。笑
でも実際はフォームをちょっとでも間違えると、トレーニングどころか、
地声と裏声がごちゃごちゃに絡まって最悪な”声の混合”状態に陥ってしまいます。
そのためにも、注意するポイントは他にも色々とあるわけですけど、
最低限、裏声体感で発声することだけでも気を付けてみてください。
いいですか。
アンザッツ5は、裏声ベースです。裏声裏声裏声裏声裏声裏声!!!!笑
あくまでもアンザッツ5は、裏声に芯を与えたもので、
地声側の声ではないのです。
ぜひこれを頭に刻み込んでください。
僕自身、ここをミスして、
低音は地声体感で出してしまっていて、そのせいで全くトレーニングになっていない期間があって、
泣きました。笑
最悪、地声と裏声が悪い状態で絡まる”混合”になりかねないので、発声フォームには注意してくださいね。
まとめ
今回の内容をまとめると、
• アンザッツ5は、前上方向に喉を上げる甲状舌骨筋を鍛えることができる
• 裏声体感で発声する
この2点がかなり大事になってきます。注意して練習してみてください。
それでは、ありがとうございました。
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