こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。
今回は凛として時雨のTKさんの発声を徹底解説します。
ぜひ最後までご覧くださいね^^
1.裏声に近いが芯のある高音発声
TKさんは、裏声に近い高音なのですがただヘナヘナした弱い高音ではなくて、
一本芯が通ったような鋭い高音で歌われています。
かなり個性的な歌声ですが、力強さと甘さのミックスされた声なので、とても魅力的な声ですね。
また、このような高い声を発声するためには、”ミックスボイス”という技術を習得する必要があります。
ミックスボイスとは?
ミックスボイスとは、低音の地声から高音の裏声までが一本に繋がる技術のことです。
【参考音源:ミックスボイス単体】
【参考音源:ミックスボイスで歌った例】
このように、低音から高音までひっくり返ったりすることなく
ある程度強い声で歌える(もっと地声感を入れることも可能)ので、高い声を裏声にひっくり返さずに
パワフルに歌うには必ず身につけておきたいスキルです。
習得方法をここでお話するととんでもなく時間がかかってしまうので、
下記の記事にまとめました。
ぜひご覧になっておいてくださいね^^
2.TKさんの喉の使い方を知ろう
では、TKさんの喉の使い方を徹底解説していきます。
まずは喉の仕組みをサクッと理解してしまいましょう。
まず、”喉は筋肉によって宙吊りにされている”ということを知っていただきたいんですね。
【図:喉は筋肉によって宙吊りにされている】
このように、喉は複数の筋肉によって宙吊りにされているので、喉は自由に動かすことができるんですね。
特に、喉は下の4つの方向に動かすことができるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
前上
前下
後ろ上
後ろ下
【図:喉は4つの方向に動く】
そして、TKさんは、喉を
前上
後ろ下
の2方向に引っ張り合いっこするように喉を使っています。
【図:TKさんの喉の使い方】
喉を前上に引く → 明るくてはっきりした声色
喉を後ろ下に引く → 力強く深みのある声色
こんなふうに、喉を引く方向による声色の特徴を上手く活かして歌われています。
TKさんの歌声はいい意味で鼻にかかった声質なので、
僕らが歌う時のただ鼻にかけてしまいがちなのでですが、
後ろ下の方向にも喉を引けていないと、ただのペラペラした鼻声になってしまって、
TKさんとは全く違う雰囲気の声になってしまうので注意してくださいね^^
3.喉を前上と後ろ下に動かしてみよう
次は、実際に喉を前上と後ろ下に動かしてみましょう。
喉を前上に動かす
喉を前上に動かすには、薄っぺらい変な声で「イ」と発声するのがオススメです。
というのも、「イ」という母音は、喉が上がりやすい母音だからです。
【参考音源:変な声で「イ」】
喉を後ろ下に動かす
次に、喉を後ろ下に動かしてみましょう。
STEP① 口を閉じた状態で地声発声
口を閉じた状態で、地声ハミングをします。
【参考音源:地声ハミング】
STEP② 鼻に意識をもったまま喉を下に引く
鼻にビリビリとした感覚を保ちながら、喉を下に下げます。
【参考音源:鼻に響きを保ちながら喉を下に下げる】
うまくいくと、喉がうなじの方向に引っ張られる感覚があると思います。
それは、喉が後ろ下に動いているということなので、このトレーニングは大成功ということですね。
ただ何度もお話してくどいですが、後ろ下は難しいので毎日毎日継続して徐々に動かせるように焦らず開発していきましょう。^^
今回は以上です。最後までご覧いただいてありがとうございました^^
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