ミックスボイスに必要な「リラックス」と「力み」

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こんにちは。ボイストレーナーの金子太登です。

ボイストレーニングについて知識がある方・詳しい方は

ミックスボイスを開発するためには、リラックスすることが重要であり、力みはよくないということを耳にしたことがあるのではないでしょうか。

僕もボイストレーニングについて様々な情報を集めていたときには、

「リラックス」「力み」といった言葉をよく目にしました。

ただこの「リラックス」と「力み」単純なようで、なかなか理解することが難しいですよね。

そこで、今回の記事では

ミックスボイスに必要なリラックス・力みとはどんなものなのかを、なるべくわかりやすくお伝えしたいと思います。

リラックスと力みをしつこいくらい連発していきますよ!(笑)

1ミックスボイスとリラックス

ミックスボイスとリラックスにはどんな関係があるのでしょうか。

この章では

なぜミックスボイスにリラックスが必要とされているのか

多くのボイストレーニングメソッドの矛盾

についてお話していきたいと思います。

今まで僕が培ってきた知識を惜しみなく公開していきます。

是非参考にしてみてください!

1-1なぜミックスボイスにリラックスが重要だといわれているのか

皆さんは、なぜミックスボイスの発声にリラックスが重要だといわれていると思いますか?

それは“首周りの余分な力を抜くことによって、声帯の操縦を自由にするため

であるといわれています。

この考え方は

ミックスボイスを発声できている状態=声帯の操縦が自由にできている

とういうことなので、間違ってはいないのかもしれません。

ただ、僕の意見では、

この説明はボイストレーニングを始めた段階・もしくはつまづいている方にとっては、とても分かりづらいと思います。

それに、「力を抜け」といわれてああそうですかと実践できれば苦労しませんよね(笑)

1-2多くのボイストレーニングのメソッドの矛盾

多くのボイストレーニングのメソッドには、矛盾があると僕は考えています。

例えば、前項でお話したように、

多くのボイストレーニングでは、リラックスすなわち脱力を意識させて練習させることが多いです。

しかし、実際のトレーニングの内容は

腹式呼吸

鼻腔共鳴

横隔膜を使った歌唱法

腹を固める

腹だし術

腹入れ術

などなど…。

これらの練習法とリラックスは特に関係ないどころか、矛盾している点があることもお分かりいただけるでしょうか。

上記の練習法の「腹を固める」なんかは、リラックスと真逆のことをいっていますよね。

腹を固めれば、人間の体は必ず緊張状態になり、喉周りの筋肉も柔軟に働くことはできません。

同様に腹入れ術や腹出し術においても、

お腹をどうにかしようと意識する時点で、リラックスや脱力からは遠ざかってしまいます。

つまり、

理想→発声におけるリラックス

現実(練習法)→体を緊張状態にさせ、どうにかしようとする

という矛盾があることになります。

このことにもっと早く気付いて正しい練習法を早く知っていたら、効率的にボイストレーニングを行うことができたのになあなんて今は思ったりします(笑)

2リラックスが生んだ誤解

発声における「リラックス」の意味を取り違えると、

永遠にゴールに近づけない迷路にはいってしまうこともあります。

この章では

リラックスを誤解する弊害

結果としてのリラックス

についてお話していきます。

ボイストレーニングを正しい方向に進めていくためにも、

発声における「リラックス」の意味を一緒に再確認しておきましょう!

2-1リラックスを誤解する弊害

リラックスを誤解する弊害について、

僕の実体験も交えながらお話していきたいと思います。

ボイストレーニングの知識が殆どなかった僕が当時考えていたことは

高音は絶対に力んではいけない→やさしく・やわらかく・ふんわり高音をだせばいいのかな…?

というどうしようもない考えに至りました。

もしかしたらこの記事を読んでくださっている皆さんも

似たようなことを考えていらっしゃるかもしれませんね。

この考えのもと練習するわけですが…

結果として

高音をリラックスしてやさしく発声しようとして、息漏れがする

ある一定の音程で派手に裏声にひっくり返る

最終的には

元の力んだ高音発声にもどる

この無限ループ。まさに地獄です(笑)

つまり、発声におけるリラックスを

やさしく発声する・もしくは弱々しく発声することと勘違いしてしまうことがあるということです。

もちろんボイストレーニング初心者がいきなり力強い声を発声できるかといえば、それは疑問です。

しかし、高音になるほど息漏れさせてしまう・急に裏声にひっくり返るような練習法を

リラックスと勘違いしてつづけていても、残念ながら進歩することはあまりないと僕は考えています。

2-2結果としてのリラックス

発声におけるリラックスとは、結果として体得できるものです。

すなわち、ボイストレーニングを始めた段階で、

いきなり力を抜いてリラックスして歌うことは不可能に近いということです。

その大きな理由は

発声のための喉の筋肉が鍛えられていないもしくは未熟である)いままでの歌い方の癖を改善しきれていないからです。

はじめから「よっしゃ!リラックスして歌うぞ!」と思っても、

たいていはできません。

それは悪い事でも何でもなく、ボイストレーニングを始めた段階ではいたって普通のことなのです。

ボイストレーニングで効果を感じ始めるころには、

意識しなくても徐々に喉周りの力がぬけていくので心配しなくてOKです。

3ミックスボイスと力み

ミックスボイスと力みの関係についてお話していきたいと思います。

ミックスボイスを発声するには「力み」がよくないということは、誰でも想像できることかもしれませんね。

しかし、必ずしも力みが悪いというわけではありません。

この章では

力みがミックスボイスによくないといわれている理由

なぜ発声に力みが生じるのか

ミックスボイスの開発に力みが生じることもある

について詳しく解説しています。

3-1力みがミックスボイスによくないといわれている理由

力みがミックスボイスを開発していくうえでよくないとされる理由は、

高音につれ力をいれることで、声帯を徐々に短くしていくことができないからだと一般的にはよく言われています。

しかし、脱力して発声した場合、たいていは声がある一定の音程でひっくり返ります。

どんなに脱力しても、ひっくり返ると思います。

そこで、多くのボイストレーナーはこう言います。

「もっと力を抜いて、お腹でささえて!」

言う方は簡単ですが、言われた方はお手上げです。

言われたとおりに忠実にボイストレーニングをしているのになぜできないのか…。

それは簡単にいうと

教えていることが間違っているからです(笑)

3-2なぜ発声に力みが生じるのか

発声に力みが生じてしまう原因は、

発声のための筋肉が養われていない喉では、

高音につれて適切に声帯を短くすることができないからです。

基本的には、低音では声帯を長く、高音では声帯を短く使う必要があります。

高音になるにつれて、声帯を強力に引き伸ばし(声帯の伸展)、

声帯の一部が完全にくっついて振動をやめることで声帯が短くなっていくわけです。(声帯の削減)

普段裏声で話す人はなかなかいないと思います。

多くの人は地声で話しますよね。

なので、多くの方は裏声を発声することで鍛えることのできる筋肉(輪状甲状筋, 前筋)が鍛えられていないのです。

この状態で声帯を短くすることなく、無理に高音を発声しようとすると力みが生じるということになります。

次の症状にあてはまったら要注意です。

高音になるにつれて

喉頭が極端にあがる

首に力が入る

声が大きくなる

ある音程で急に声がひっくり返る

注意すべき主な症状をあげてみました。

上記の症状に当てはまっている方は

そのままの発声だと喉を壊してしまうので、

適切なボイストレーニングを行っていく事を強くおすすめします!

3-3ミックスボイスの開発に力みが生じることもある

ミックスボイスを開発していくうえで、力みが生じることもあります。

正確には、正直ある種の力みが必要になることがあります。

特に声がひっくり返ってしまう方には

完全な裏声に抜いてしまわないように、踏ん張る感覚を喉に覚えさせるときは、

ある種の力みは有効なツールとさえなりうるのです。

ただ、これはボイストレーニングの一時的なことであって、

発声を完成させていく段階では、力みをとりのぞく方向に向かわなくてはいけません。

全ての方には当てはまりませんが、

一部の方にはこういった踏ん張る系(?)のエクササイズが必要になりますよというお話でした。

4コラム リラックスを誤解した僕の発声迷子

「リラックスが生んだ誤解」でもお伝えしましたが、

僕はリラックスの意味を長い間誤解したまま、ボイストレーニングを続けていました。

なんかおかしいなーとは思いつつも、楽観的な僕は「まあいつかできるだろう」とのんびり構えていました。

具体的には、リラックスするために裏声を発声し、そこにエッジボイスをがりがりとかけていくという謎の修行に取り組んでいました。

それを結構長い間継続して練習していたのですが、

これでミックスボイスを開発できるわけはなく、力強い奇声が出来上がってしまいました(笑)

そこでようやくこれではいかんと思い、

様々なボイストレーニングのメソッドの書籍をあさったり、実際にレッスンを受けたりを繰り返し効率的なエクササイズを研究することにしました。

しかし、レッスンもそうですが、ボイストレーニングの書籍はいかんせん高いです。

お金がなかった頃は何回も同じ本屋に足を運び、内容を勉強していたこともあります。

もちろん今は購入しましたよ!(笑)

5ミックスボイスにつながる発声の力みを改善するエクササイズ

ミックスボイスに限らず、発声の力みは最終的には完全にとりのぞくことが理想です。

この章では

自分の発声を分析する事

力みをとるエクササイズのメリット・デメリット

力みを効率よくとりのぞくエクササイズ

弱々しい声になっている方に向けて

について詳しくお話していきます。

この章を読むことで、どのように発声の際に生じる力みをとりのぞいていくのかを明確に理解することができます。

是非参考にしてみてください!

5-1まずは自分の発声を分析しよう

まず最初に、他の記事でもお伝えしている事ですがご自身の発声を分析することからはじめてください。

具体的には

低音から発声に力みが生じてしまうのか

高音になるにつれて、力みが生じるのか

首に力が入ってしまうのか

などです。

つまり、皆さんの発声の力みの癖を知ることから始めないと、

何のためにエクササイズを行っているのかが分からなくなってしまいます。

弱点を知らずにエクササイズを続けていると、効果も実感しにくいですし、

モチベーションを保つことが難しくなります。

是非、皆さんの発声の力みの癖を確認してみて下さい。

5-2力みをとるエクササイズのメリット・デメリット

力みをとるエクササイズにもメリットやデメリットは存在します。

メリットは

いままでの発声でついた力み癖を効率的にとりのぞくことができる

楽な体感で高音に移行する感覚を掴むことができる

ことです。

デメリットは

力を抜くことに焦点を当てたエクササイズのため、

一時的に声が細く弱々しい状態になることがある

ことです。

デメリットは一時的に声が弱くなることなので、

長い目でみれば声は成長しているということになります。

しかし、このエクササイズは力みがある程度とれた方は必要以上に行う必要はありません。

弱々しい声に慣れてしまい、かえって正しい発声に対して遠回りになってしまう恐れがあります。

「ミックスボイスの開発に力みが必要になることもある」でもお伝えしましたが、

ミックスボイスの練習段階では、ある程度声を強めにいれていくことが必要な場合もあります。

どんなエクササイズも適切な時期に適切な量を行うことが大切です。

5-3力みを効率よくとりのぞくエクササイズ

それでは、力みを効率よくとりのぞくエクササイズをご紹介していきます。

力みといっても様々な力みの癖がありますが、

このエクササイズは様々なタイプの力みの癖を解消するのにとても有効です。

エクササイズ

「ア」  の口の形で「エ」と発音する

サイレンのように低音から高音まで地声の閉鎖感を保ったまま移行する

注意点は

最初は小さな声で行う

声のひっくり返りをなるべく小さく抑える

低音から高音まで同じ声量を保つ

高音で叫ばない

息漏れをさせない

ことです。

このエクササイズで「ア」の口の形で「エ」と発音することで、

純粋な地声を小声でも発声しやすくする効果があります。

その体感を力むことなく低音から高音までもっていくことが、このエクササイズの最も得意とするところです。

しかし、そうはいっても最初は誰でも低音から高音に移行するときに力みが生じたり、

声がひっくり返ったりすることがあると思います。

この場合は、まだこのエクササイズを行うための喉の準備ができていないという証拠でもあります。

声の分離・強化の訓練を行ってから、このエクササイズに戻ってくると上手くいくことが多いです。

声の分離・強化の方法が分からないという方は

僕の記事のミックスボイスまでのプロセス|地声で高音を発声する

をご覧ください。

声の分離の訓練方法をわかりやすく説明したつもりです(笑)

5-4弱々しい声になっている方へ

「力みをとりのぞくエクササイズのメリット・デメリット」でもお伝えしましたが、

力みをとりのぞくエクササイズを行っていると、声が弱々しくなってしまう方は結構多いです。

特に喉周りに思いっきり力を加えて強い声を出していた方は、

エクササイズを行うことによって、声が細く弱々しく感じると思います。

しかし、焦ってこの段階でいきなり声にパワーをいれようとしても、

喉の筋肉のバランスがくずれてしまい、上手くいかないと思います。

正しいボイストレーニングのプロセスをふんでいけば、焦らずとも必ず声は強くなっていきます。

この記事を読んでくださっている方の中に

正しいボイストレーニングのプロセスがよくわからないという方がいらっしゃったら、

僕の記事のミックスボイスまでのプロセス|地声で高音を発声する

をご覧ください。

発声法を確立するためのプロセスやエクササイズ、その際の注意点などを解説しています。

6まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はミックスボイスと「リラックス」・「力み」という観点からお話をしてきました。

ミックスボイスに必要なある種の力みがあるということは、意外だったのではないでしょうか。

今回の記事でわからないことや、疑問に思ったことがありましたら是非コメントで質問してくださいね。

僕にできる範囲で答えさせていただきます。

今回は以上です!最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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