こんにちは、ボイストレーナーのかねこ(金子太登)です。
「腹式呼吸をマスターすれば高音は出せるの?」
「腹式呼吸はできているはずなのに、高音が苦しい。。」
「腹式呼吸なら声は枯れないの?」

【参考歌唱音声:Pretender】
※ミックスボイスでの歌唱例です。
1.腹式呼吸だけで高音を出せない理由
腹式呼吸だけで高音を出せない理由は、ものすごくシンプルです。
それは、呼吸(息)という要素が、高い声を出すための要素の1つに過ぎないからです。
むしろ、高音を発声するには、”喉”そのものの調整が必要不可欠です。
イメージしてみてください。
パターン①:ガソリン満タンで、車の燃費がとんでもなく悪いA車
パターン②ガソリンはそこそこだけど、車の燃費がとてもいいB車
どう考えても、Bの車の方が長い距離を走ることができますよね。
このように、どんなに腹式呼吸でエネルギーを取り込んだところで、それを送った先の”喉の機能”が良くなければ、どうしてもそのエネルギーは無駄になってしまうのです。
ですから、今からあなたがやるべきことは、腹式呼吸の改善ではなく、喉そのものの機能を高めて、高音を楽に発声できる状態にしてあげることです。
具体的に言えば、地声と裏声が自動で繋がる仕組みである「ミックスボイス」の状態を作ると、高音発声で困ることはなくなっていきます。
【図解:地声と裏声が繋がる仕組み(ミックスボイス)】
【参考音源:ミックスボイス】
このように、地声と裏声が繋がる仕組みを構築しておけば、あなたは特に何も考えなくても楽に高音を発声できるようになります。
そこで、ここからは喉を自由にして、ミックスボイスを習得するための手順を解説します。
2.喉が自由になる仕組みを構築する3つのステップ
喉が自由になる仕組みを構築するための3つのステップを解説します。
このステップを踏むことで、喉そのものが自由になり、楽に高音を出せるようになりますよ。
2−1.STEP①:パーツを分離する
まず最初に、発声に必要なパーツを分離しましょう。
過去の僕もそうなのですが、多くの場合は「意図した声を出すことができない」状態にあります。
例えば、息がたくさん漏れたような低めの裏声を出そうとした時に、声に芯が入ってしまうなどですね。
【参考音源:息がきちんと漏れている例】
【参考音源:声に芯が入って力強い声になってしまった例】
このように、意図した声を取り出すことができない状態を「声の混合」と言います。
右目だけでウィンクしたいのに、左目も一緒に閉じてしまう。。みたいなイメージですw(キモい上に分かりづらい)
ですから、それぞれの意図したパーツを別々に動かせるように、パーツを分離してあげる必要があるのです。
2−2.STEP②:パーツを強化する
STEP①で分離したパーツを強化しましょう。
STEP①で分離しただけでは、実戦に使える状態にはなっていないことがほとんどです。
しっかりと分けて整理したパーツをそれぞれ鍛えて確立させていきましょう。
2−3.STEP③:パーツを調整する
最後に、STEP①とSTEP②で整えてきたパーツを調整しましょう。
例えば、高音発声を習得するために必要なミックスボイス(地声と裏声が繋がる技術)のトレーニングなどはこの段階で初めて活きてきます。
このように、結果が出る”型”に当てはめてトレーニングを積み重ねていくことで、着実に喉は自由になっていきます。
実際の具体的なトレーニング方法は、音声解説付きで下記の記事で解説していますので、ぜひご覧くださいね。^^
今回は以上となります。お疲れ様でした^^
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