こんにちは、ボイストレーナーの金子太登です。
昨日、読者さんから
「ミックスボイスの練習をしてると、どうしてもガラガラした雑音が入ります」
というお悩みをもらいました。
ミックスボイスのガラガラしたノイズは悩みますよね。
僕自身も、今でこそ普通にミックスで歌えるようになったものの、
昔は、最悪でした。
地声と裏声を繋ぐ練習をしてた時に、声がひっくり返りそうなところで
ガラガラ…ガラガラ…
みたいにノイズが入るが多くて、悩んでた時期が長かったんですよ。
結局は自分の力だけじゃどうにもならなかったんで、
ある先生のレッスンを受けることにして、
ガラガラの本当の原因を聞いてみたんですね。
その結果、ガラガラの正体は喉の中にある
仮声帯(かせいたい)というパーツだったのです。
ミックスボイスのガラガラの正体
仮声帯は、声を出すために必要な声帯(せいたい)というパーツの
ちょっと上にあるパーツですね。
図をみてもらえればわかると思いますが、
仮声帯は声帯のすぐ近くにあります。
だから、
仮声帯が声帯の動きを邪魔しがちなんですね。
これ、実は綺麗なミックスボイスを習得するのには最悪な状況です。
というのもミックスボイスは
とんでもないレベルで繊細な声帯のコントロールを要求されるスキルだからです。
ミックスボイスは
綱渡りみたいなもんですね。
ちょっとでもフラッとバランスを崩したら
綱からすべって落下してしまう。
つまり声で言えば、ひっくり返るか、張りあげることになる。
そんな絶妙なバランスを保って、声帯をコントロールしなきゃいけないのに、
仮声帯が、バリバリと声帯の邪魔をしてきたら、
ミックスどころの話じゃなくなっちゃいます。
これじゃまるで、
綱渡りしてるときに、大量のアンチから卵投げつけられるようなものですね。笑
だからこそ、“仮声帯を声帯から離す”方法を考えるべきです。
仮声帯を声帯から離す方法
ということで、仮声帯を声帯から離す方法なんですが、お勧めなのは
“柔らかい地声でハミング”です。
下の音源みたいに、柔らかい地声ハミングで、低音からスムーズに高音まで持っていきます。
【参考音源:ハミング】
この時のポイントは、地声から裏声に繋げようとしないで、
軽い地声を高音まで薄く引き伸ばしていくイメージで練習することです。
やっぱり生徒さんにコレをやってもらっても、
地声と裏声を繋ごうと頑張っちゃう人が多いんですけど、
そういう人は声がひっくり返っちゃう人がほとんどなんですね。
だから”柔らかい地声” で限界まで出せる音域まで発声してもらうことだけ意識してもらっています。
そうやって意識を変えてもらうだけで、わりと短期間で上手くいくことが多いです。
地声と裏声を繋げようとするんじゃなくて、なるべく薄い地声を高音まで持っていく。
そして、ちょっとずつ軽い地声の最高音を伸ばしていく。
そんなイメージでやってみてください。
まとめると、
それでは、ありがとうございました。
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