こんにちは、ボイストレーナーの金子です。
今回は、ミックスボイスの中音域が弱くなるときの解決法についてお話します。
今回このブログを書こうと思ったのは、僕の生徒さんからミックスボイスの中音域についての悩みを
よくもらっていたからなんですね。
実際昨日も、初めてレッスンに来てくれた3人が、なんと全員揃って
「低音と高音は出ますが、中音が弱々しくて歌に使えません‥」と悩んでましたからね。
やっぱりミックスの中音域って難しいですよね〜。
息っぽくなったり、声量が出なかったり、地声感が出なかったり…w
とにかく声がグラグラ不安定になるし、弱々しくなるのが中音域です。
かくいう僕も、中音域付近が全体的に声がヘロヘロに張れなくなって、歌に使えなくなって悩んで
たときがあったのでめちゃくちゃ気持ちわかります。
ただそんなふうに頭を抱えていたとき、当時習っていた先生から教えてもらったトレーニング法を
実践してからグングン中音域に張りが出てきたんですよ。
それがキッカケで歌に使えるミックスにぐんぐん成長させることができました。
今では、蚊の鳴くような弱々しかったミックスが嘘のように、高音に張りが出たんですね。
【音源:今の歌声】
記事を読みながら音源にあわせて練習してもらえれば中音域に張りが出て、低音から高音までスムー
ズにパワフルな声で歌えるキッカケになるのでぜひ最後までゆっくりしていってください。
ミックスボイスの中音域が弱いときの対処法
ということで、実際に僕がやっていたトレーニングを話していきます。
結論から言うと、僕らはミックスに必要な喉の筋肉が不足しているんですね。
普通に歌っていたり、話しているだけだと歌に必要な喉の筋肉が身につかないんですよね。
だからこそ、その事実を知ってから僕はトコトン喉の筋肉を鍛えていったんです。
そして特にその中でも、声帯をピタッとくっつける(閉鎖させる)役割がある
地声の筋肉”内筋(ないきん)”をガッツリ鍛えていったんですね。
というのも声帯のくっつきが甘いと、中音域で声をパワフルにするのは
一気に難しくなるからです。
特に声量とか、地声感を出すのはグンと難しくなっちゃうんですよ。
これ、声帯を手にたとえれば分かりやすいと思うんですけど、当然手を叩こうと思ったら、
「バチン!」と両手を強く触れさせた方が大きな音が鳴るじゃないですか。
でも逆に両手をちょっとしか触れさせずに、でも大きな音を鳴らしましょう!なんて言われたら、
めちゃくちゃ難しいですよね。笑
声帯もそれと同じで、しっかりと2枚の声帯をくっつけて閉鎖させることで、ドカンとパワフルな声
量や地声感を出せるようになるのです。
だからこそ皆さんには声帯をガッツリ閉鎖させる地声の筋肉「内筋」を鍛えてほしいなと思います。
地声を鍛えよう
じゃあどうやって、声帯閉鎖させる筋肉を鍛えたらいいのか?ということで、
具体的なトレーニング方法を解説します。
トレーニング① BA
まず最初に取り組んでほしいのが、BAトレーニングです。
これは、「バッバッバ!」と力強く地声を出していくトレーニングで、
強制的に声帯の閉鎖がグッと強くなって、中音域に張りをもたらしてくれる効果があります。
実際、僕も中音域が弱々しかった頃にこのエクササイズを取り入れたんですが、
最初は変化がなかったものの、数ヶ月経った頃だったか、
その辺りからどんどん中音域に張りが出てきたんですよね。
発声の感覚的にも「お!ちゃんと地声で歌ってるぞ!」みたいな
イメージになってきて、
しっかりと地声感のある張りのある発声ができるようになってきたんですよね。
それくらい強烈に声帯を閉鎖させるツールなのは間違い無いので安心してやってみてほしいです。
もちろん理屈的にも非常に理にかなっていて、
このツール、一回一回息を止めないと発声できないツールなので、息を止めるたびに強制的に声帯同
士が強烈に触れ合うわけですね。
だからこのツールを忠実に練習するだけで何も考えなくても
勝手に声帯閉鎖は強くなるのです。
実際にトレーニングする時の音源を載せておきますので、練習のお供に使ってみてくださいね。
【練習音源:BA】
トレーニング② Gug
次にやってみてほしいのは、Gugです。
「ガッガッガ」と発声していきます。
これもBAと同じ理屈で、「ガッガ」と声を出していくときに、息が止まることで
声帯が強烈に合わさります。
BAと同じように練習音源を参考にコツコツ練習してみてくださいね。
【練習音源:Gug】
ミックスの中音域は、下手すると高音域よりも難しいんですが、
コツコツ練習していけば必ず克服できます。
一緒にトレーニングを頑張っていきましょう!
それでは、ありがとうございました。
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